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「さて。和人さん、だったかしら?」
「う?」
ちょうど紅茶を飲み終えたところで、シオンさんから声が掛かった。
そうだ、つい美味しいお菓子に夢中になってしまったが、ここには「話がある」と言われて来たのだった。
「はい、なんでございましょうか」
「そうかしこまらなくてもいいのよ。あなたどうしてこんな所に倒れてたの?」
こんな所(自宅)
「わからないです。直前の記憶がなくて……」
というわけで正直に答えてみた。
隠してもいいことは無いだろう。
「ふーん。じゃあ、思い出せる限りのことでいいわ。教えてくれるかしら」
思い出せる限り……あぁ、
「自分の部屋で寝てました」
「はい、異世界人ね。ありがとう」
「はやっ!?」
あまりの対応の速さにに飛び退いてしまった。
「え、えぇと、驚かないんですか?異世界人だなんて」
「珍しい事じゃないわよ。半年に一人くらいは……あら、これは珍しいのかしら」
俺に聞かれても。
「まぁとにかく気にしなさんな。そういうことなら話は早いわ。他に覚えている事はない?」
他に覚えている事……ていうかこれでいいのかフランシウム家。
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