優しい人、優しかった人

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食事を終えて、もう一杯ビールを飲んだ後、二人はハンバーグレストランを後にした。 「ごちそうさまでした。ありがとう。」 「どういたしまして。美味しかった?」 「うん、美味しかったよ。」 「なら良かった。」 志信がいつものように送って行こうとすると、薫は立ち止まって志信の方を見た。 「今日はまだ時間も早いし、大丈夫だよ。」 「えっ、でも…。」 「ホントにここで大丈夫だから。じゃあ、ありがとう。また明日ね。」 志信が返事をする間もなく、薫は背を向けて歩き出した。 一人で帰っていく薫の背中を見ながら、志信はため息をついた。 (ただの同期って、こんなもん…?オレ、なんか避けられてる…?)
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