不器用な二人

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今日のお昼過ぎ、梨花は販売事業部のオフィスへSSの販促品売り上げ資料を持って行った。 その時、たまたまデスクにいた志信に声を掛けると、志信はどことなく元気がなかった。 「笠松さん、元気がないですね。」 「ああ…長野さんか…。」 「どうかしました?」 「ああ、うん…。」 志信はハッキリと返事をしない。 ただぼんやりと何かを考えているようだった。 「梨花ちゃん、ちょっといい?」 石田が、オフィスの出入口の辺りで梨花を手招きした。 「なんですか?」 梨花がそばに行くと、石田は廊下に出て休憩スペースへ行こうと梨花を促した。 「先週の週明けからアイツ、ずっとあんな感じなんだよ。」 「え?!」 薫との間に何かあったのだろうかと梨花は首をかしげた。
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