不器用な二人

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その手紙は“好き”のオンパレードで、志信の溢れんばかりの薫への想いが詰まっていた。 好き。 かわいい。 女の子らしい。 ずっと大切にする。 照れ臭いほど甘くて優しい志信の言葉は、じんわりと染みて、薫の心を温かく包んだ。 さっきまでとは違う温かい滴が薫の頬を伝う。 (笠松くん…。) 最初から志信は、こんな自分を受け入れてくれていた。 女性としての自信のない自分を、いつも優しく女の子扱いしてくれた。 こんなに深い愛情を持って見てくれていたからあんなに優しく抱きしめてくれたんだと薫は思う。 (ありがとう…笠松くん…。)
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