不器用な二人

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薫はウサギのネックレスを手に取ってみた。 “すっげぇかわいい子がいてね…その子に似合いそうだなって…。プレゼントしようかなって思ってさ…。” “すっげぇ好きなんだけどね…。オレの片想いなんだ。” あの時の志信の言葉が薫の脳裏に蘇り、また涙が溢れた。 (あれ…私の事だったの…?もしかしてあの時…これを届けに来てくれたの…?それなのに私…。) 「どうしよう…。」 涙を拭いながら急にオロオロし始める薫に、梨花は優しく微笑んだ。 「お節介かなって思ったんですけど…笠松さんの気持ち、ちゃんと伝わりましたか?」 「うん…。」 「卯月さんの気持ちは…どうですか?笠松さんの事、まだただの同期としてしか見られませんか?」
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