想いを伝えて

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「…手紙の返事、してもいい?」 志信の鼓動が、急激に速くなった。 薫はひとつ息をついて、ゆっくりと口を開く。 「私を…幸せな、笠松くんの彼女に…して下さい。」 薫の言葉が信じられなくて、志信は大きく目を見開き言葉をなくした。 何も答えない志信の様子に、薫が不安そうに尋ねる。 「もう…遅い?」 志信は慌てて首を横に振る。 「遅くない。全然遅くない。」 「ホントに…?」 「ホントにホント。」 「良かった…。」 安心して微笑む薫の手を志信はそっと握った。
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