別れを告げた恋、始まった二人の恋

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「気になり出したのは朝比奈SSにいた頃だから入社して3年目とか…。薫がカウンセラーになってまだ1年目の頃かな。好きだって自覚したのは…本社に上がる前の年だから…入社4年目くらい?」 「そんなに?!私たち、今年で入社8年目だよ?それにしても…私がカウンセラーになった年の事なんて、よく知ってるね…。」 予想外の返事に驚きながら薫もタバコに火をつけた。 「社報に載ってた。『新人カウンセラー卯月 薫の1週間』的な記事が。」 「そんなのあったね…。社報に載ったのは1週間分くらいだけど、10日間くらい毎日、日記書かされたんだ。」 薫は懐かしそうに新人カウンセラー時代を振り返る。 「すげぇなって思ったんだ。同じ大卒で同期入社なのに、もうこんな仕事任されてるんだなって。こっちはまだ通常のSS勤務のぺーぺーなのに、この差はなんだって。」
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