別れを告げた恋、始まった二人の恋

28/30

2518人が本棚に入れています
本棚に追加
/289ページ
「でもまぁ、同期としてなら仲良くしてもいいかなって。楽しかったし。あの時はまさか志信とこんな風になるとは思わなかった。」 「オレはもっと早くこうなりたかったよ?随分突き放されたけど…。」 近付いたと思ったら突き放されて、寂しい思いをしていた事を思い出し、志信は薫が恋人としてすぐそばにいる事を確かめるように、薫の手を握った。 「ずっと誰にも心開けなかったもん。志信はこじ開けようとするから怖かった。」 「そうか…。オレも必死だったからな…。薫はあの人と別れてから誰とも付き合ったりしなかったの?」 「してないね。2度と恋愛なんかしないと思ってたから。」 志信は今まで知らなかった薫の過去に触れてみようと、薫の手をギュッと握り直した。 「じゃあ…あの人と付き合う前は?」 「ヤキモチ妬くのに聞きたいの?」 「一応…?」
/289ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2518人が本棚に入れています
本棚に追加