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「でもまぁ、同期としてなら仲良くしてもいいかなって。楽しかったし。あの時はまさか志信とこんな風になるとは思わなかった。」
「オレはもっと早くこうなりたかったよ?随分突き放されたけど…。」
近付いたと思ったら突き放されて、寂しい思いをしていた事を思い出し、志信は薫が恋人としてすぐそばにいる事を確かめるように、薫の手を握った。
「ずっと誰にも心開けなかったもん。志信はこじ開けようとするから怖かった。」
「そうか…。オレも必死だったからな…。薫はあの人と別れてから誰とも付き合ったりしなかったの?」
「してないね。2度と恋愛なんかしないと思ってたから。」
志信は今まで知らなかった薫の過去に触れてみようと、薫の手をギュッと握り直した。
「じゃあ…あの人と付き合う前は?」
「ヤキモチ妬くのに聞きたいの?」
「一応…?」
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