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「正直、何から話せばいいのか、まだ俺も混乱してんだけどさ」
そう言って始められたのは、先輩の彼女との別れ話。
「アイツは、俺が大学に入って、すぐにカテキョに着いた生徒でさ。
だから、あっちが大学に合格するまでは、ただのカテキョと生徒。
それで、地元の女子大に受かったご褒美にデートしてくれっていうから、付き合ったんだ。
でも俺としては、あくまでもそれはカテキョの延長だった」
だから当然、彼女の大学合格で家庭教師は終わり。
先輩自身も、ご褒美デートで最後のつもりだったという。
「けど、そのご褒美デートの時に告られてな」
しかし当時の彼は、彼女の気持ちに応える気持ちもなかったらしい。
しかし彼女は、諦めなかったのだろう。
それからも、彼女の家族と一緒の食事やイベントなど、
二人だけではない誘いを繰り返してきたという。
「それでも、もちろんアイツの気持ちは伝わってきてた」
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