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「それにしてもクエストで金稼ぎじゃなくて、“例の狩場”での金策となると…結構遠い道のりになるよな?」
「うん、そうだね。だから移動手段としてチナツも呼んだんだけどね。チナ…ってあれ?」
チナツを呼ぼうとすぐ近くにいるだろうと振り返るが、姿がなかった。周りをキョロキョロと見渡す。
さっきまでいたのに、どこに行ったのだろう。
すると…何故今まで不思議に思わなかったのだろう。すぐそこに、目つきの鋭いウサギのロボットが居座っていた。
おそらく運転席だと思われる所からトレードマークの赤リボンを覗かせ、チナツが言い放つ。
「移動手段って、私のこのロボで狩場まで行くつもり?甘いわね、このロボは四人も乗せられないわよ。…狩場まで行きたいなら自力で歩いて行きなさい。私はもちろん留守番として宿に残るわ~」
「えぇ~、昨日チナツも行くって言ったのにぃ。あの言葉は嘘だったのー?」
「気紛れよ。それにしぃ、アンタ残金少なかったクセにアオヤの武器を買ってあげたんですって?そうなったのもちゃんとお金の管理してないしぃが悪いのよ?自業自得ってやつ。だから私には関係の無い事ね。巻き込まないでちょーだい」
「えぇ…チナツつめたーい」
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