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アオヤも一人分の命を背負っているというハンディがある訳で、動きも次第に疲れと共に鈍さが目立つようになっていた。私自身動けない訳では無いのだが、生憎過保護な人が多いためアオヤの背から降りてはならないという地味に辛い課題を抱えていた。
相変わらず攻撃は食らうものの、後方からのソルトとシュガーの援護により先程より大分楽になったと思う、アオヤの走るスピードも徐々に速くなってきている。
地面も雪ではなく、茶色の土が見え始めていた。
「よし、通り抜けたぞ……っ!」
サムさんの一言により、全員が一気に脱力した。
豪雪地帯を潜り抜け、目指していた地へ足を運ぶことが出来た。揃いも揃って頭に雪を被り、一部は息を切らしていた。
「雪の中でもなかなかしぶといわね、今度は熱さの中どれだけ耐えられるものか試してみたいものだわ」
約一人、頑丈なウサギロボに守られ不自由しなかった者がマイペースな事を口走っていたが。
「さあ、皆の者。後もうひと踏ん張りだ。この先を真っ直ぐ行けばワシのギルドが見えてくるぞ」
まだまだ元気なサムさんは、ギルドに客人が来てくれるという事実に浮かれているようだ。幸せオーラが目に見えている。
かくいうそんな私もギルドとはどんな所なんだろうと、期待を寄せていては胸を弾ませている一人であった。
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