第二章〈うさ耳ハットと燕尾服姿の男〉

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* 私達の知るギルドは三つの派生に分かれており、加入する事でそれぞれ異なった恩恵を手に入れる事が出来る。 一つは秩序。むかしむかしの神話に登場する英雄の冒険に憧れと尊敬の念を持つギルド。信念と情熱を持った冒険家が主に加入するようで、内の規約等も真面目くさったものが多いという。都市警察も秩序ギルドには寛容で、存在の意義を表立って認めている。 もう一つは混沌。エリアス都市警察のやり方を特に嫌う反対派が多く集った、力と権力を最も尊重するギルド。その為目の敵にされた都市警察も快く思っていないが、実力行使に出るギルドが極端に少ない為冷戦状態が続いている。有名所の混沌ギルドには、潜入調査で忍び込む都市警察もいるのだとか。 最後に中立。こちらは名の通り何にも縛られず、力や秩序よりも金銭を最優先に選ぶギルド。一番現実的と言っても過言ではない。それも個々のやり方だと都市警察も軽く容認しており、目を付けられる事もなく伸び伸びとした生活を送る冒険家が多いと言う。
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