最後に言った言葉

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真由との結婚の準備を進めていた僕は、時々右胸に少し痛みを感じていた。 そんなに強い痛みではなかったので、そのまま放置していたけれど、痛みはなかなかおさまらず、気になった僕は病院に行くことにした。 病院に行って精密検査をしてもらったところ、僕の病気は思っていた以上に深刻だった。 検査当日は病名は告知されなかったけれど、家族を連れて来てほしいと言われた僕は、後日母親同席のもと病名が告げられた。 病名は、『肺がん』ということだった。 すでにステージ3で、根本的な治療は難しいという話だった。 まだ、入院するほど痛みはひどくなかったため、当面は通院しながら治療を行い、様子を見て入院するということになった。 僕は、自分は死ぬのかな…と思いながら、急に真由のことが心配になった。 もう死が近いと感じた僕は、真由との結婚をどうしようか悩み始めた。 僕は、真由のことが好きで真由と結婚したい。 けれど、僕と結婚すると真由は幸せになれない。 僕は、自分の病気のことを告げようかどうしようか迷ったけれど、時間がない僕は、まずは真由との婚約を解消しようと考えた。
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