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「黒子姉さん、今日は一緒に寝てもいい?」 「お姉さんになったから、一人で寝るんじゃなかったの?」 「そうだけど……だけどね……」 「どうしちゃったの!?」  ボタボタ涙を流したものだから、驚いた黒子姉さんは私の頭を撫でてくれた。  いつも朝にお仕事行って、夕方には帰ってくるパパ。  いつも昼間にご飯の調達に行くだけで、いつも家にいてくれるママ。  そんな二人が朝早くから出かけて行って、夜に帰ってもどこかソワソワしてて、ご飯だけ用意したらまた二人でこそこそしている。  だからね、もしかしたらって。  もしかしたらって……悲しくなるの。
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