誕生日のご馳走はーー大切なものーー

　そっか、やっぱりまた考えすぎたのかー。

　ちょっとだけ安心したから、もっと黒子姉さんの寝床に潜り込んだ。

「きっともうすぐ落ち着くから、それまで黒子姉さんと胡桃を割る練習しておきましょう？　いつかかっこよく割るところ見せてあげたいんでしょう？」
「うん！　パパとママに胡桃プレゼントするんだもん！」
「じゃあクヨクヨしてないで、ね？」
「うん！　分かった！」
「もう、ナナちゃんはまだまだ赤ちゃんねぇ」
「赤ちゃんじゃないもんっ！」

　黒子姉さんはふふふってまた笑うと、背中をトントンしてくれた。
　いつかパパとママがしてくれたように、そして子守唄も歌ってくれた。