7/10
前へ
/10ページ
次へ
「ナナちゃん、ちょっとここ座って」  それから何日か経って、胡桃を割る練習も一人で出来るようになるかもって思った日。  突然黒子姉さんが私を呼んだ。  いつもの柔らかくて優しい声で、こっちこっちと、いつも家族で食事を取るテーブルの石の前。  そこには他にも兄弟が勢揃いしていた。  いつも仕事に忙しいお兄ちゃん。  いつも芸事に励む二番目のお兄ちゃん。  いつも喧嘩ばかりしてる三番目と四番目の双子のお兄ちゃん。  いつもお勉強ばかりしてる五番目のお兄ちゃん。  そして、私を呼んでくれた黒子姉さん。  そんな兄弟達に囲まれ、空いた席に座ると、突然目隠しをされた。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加