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一行は緒沢家を出発する。
ここでもタケルはそわそわしっぱなしだ。
これから何を見せられるんだろう・・・?
助手席には美香が座って、タケルは後ろの席だ。
まぁ、それはどうでもいい。
「あのー白鳥さん・・・?」
後部座席からタケルが尋ねる。
「ん? なに?」
「白鳥さんも、スサの・・・人だったんですか?」
そう言われて、白鳥は一度、美香に目配せをする。
どこまで話をして良いものか、白鳥には判断できないからだ。
そこで後部座席を振り返ったのは美香だ。
「スサは基本的に、各国または各民族の代表の氏族で構成されるから、
亮は、スサの人間ではないの。
・・・でも、白鳥家は古くから、緒沢家と交流があった家だから、
内情は通じているわ。
現在はスサ剣術指南役、それが白鳥家の役割・・・。」
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