1人が本棚に入れています
本棚に追加
「ふぅーん、いろいろ複雑そうなんだな・・・。
ん? ってことは緒沢家の秘儀だかなんだかって話、白鳥さんには?」
「・・・亮には見せられないの、
普段は稽古をつけてもらったり、
スサの若い人たちの修練に付き合ってもらってるわ。」
「じゃあ、今日のも・・・。」
「ほんとは、信州の旧緒沢家まで行ってもいいんだけど、
大変でしょ?
だから、今日は亮の道場を借りるだけ。
・・・それこそ向こう行ったら、あっちの人に挨拶したり、
しきたりがいろいろあるから面倒なのよ・・・。」
「なぁるほど、
・・・あ、そうか、そういや、美香姉ぇ、
今日は久しぶりにそのネックレスかけてるな?」
美香の首元には、
ファッションとしてはおおよそ似つかわしくない、
大振りないぶし銀のネックレスがかけられている。
父親の形見なのだ・・・。
最初のコメントを投稿しよう!