1人が本棚に入れています
本棚に追加
/91ページ
「?」
エンジン音が聞こえなくなった。
自分の家の前に車が止まったのだろう。
ふと、窓を開けて下を見下ろすと、
白い乗用車が緒沢家の塀に沿って止められていた。
少しすると、車の中から長身の男が出てくる、
・・・もちろん長身と言ってもタケルには及ばない。
せいぜい175~178cmというところか。
ああ、もうそんな時間か、
今日あの人の家に行く事になってたっけ、
剣道大学選手権全国大会優勝者、白鳥亮・・・さんだ。
出かける事を思い出したタケルは急いで身支度をする。
そうこうしてる内に、家のチャイムが鳴らされる。
隣の部屋から、美香が先に反応して下に降りていく。
彼女は準備万端だったのだろう、
何の慌てる事も、焦りもないようだ。
しばらくすると、
美香が階段を登って来て、タケルの部屋を叩く。
最初のコメントを投稿しよう!