1983夏

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ただただ驚いてしまって、なにも考えられない。。なにも聞きたくないから、そのままドアを締めた。 後ろから、何か言ってるジローさんの声が聞こえたようにも思えたけど、、耳に入らなかった。 バカだ、わたし。。 なんで、もっと大人の対応ができなかったんだろ。 なんで、こんなにむくれて帰るんだろ。 なんで、自分だけは特別なんだと思っていたんだろ。 こないだ、あんなこと言ったから? なんで、他の人なんだろ。。。 わたし。。ジローさんが、好きなんだろか。。 ∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴ 「話も聞かずに戻ってきたの?」 杏子に嗜められた。 「ジローさんに限って、それは、ないと思うよ。意外と一途だしね。」 そーなの? わからない。 「そりゃ、おりょうが思うよりかは、モテると思うけど。」 ふーん。 「でもさ、付き合うかどうかって、はっきり、返事をしてなかったんでしょ?」 あ、、、返事してないや。。。 「で、その女の人のことは、誤解してると思うよ。」 でも、女の人のだっこして、は、疑わしいでしょう? 「帰省する前に、も一度会って話すれば? こののままじゃ、いけない気がするよ。」
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