1983夏

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ジローさん、優しいね。 誰をかばっているのなら。 優しいから。 誰でも優しいから。 わたし、なんか、面倒くさいし。ネクラだ。 ・・・ 「聞いとる? 」 ・・・ 「強うなるけぇ。おりょうが、そんな心配せんでも、ええぇよぅ。」 「わしかて、自信なんぞありゃぁせん。」 「自信がのぉて、挫けそうにようなるしな。」 「好いとってもらえんね?」 「おりょうが、いけん、言うたら、しまいにするけぇ。。」 ずるい、ジローさん、ずるい、、 それね、話の論点、ずれてる。 わたしが知りたいのは、あのひとのこと。。 それについては、なんもない。。 それでも、結局はわたしに結論を出すように、出させるように仕向けてる。 「わしから、わしの都合でしまいにしようやなんて、言わんけぇ。」
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