1、『この世に生を授かる』

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時は経ち、私は小学校四年生になった。 父と母が離婚話をしているのを聞いてしまった。 私は泣いた。 (ただの喧嘩であってほしい) そう願った。 私の兄弟もきっとそう願っていたと思う。 その願いも届かず、父と母は離婚することになり兄と私は父の元へ。姉は母の元へ。兄弟は離されバラバラで暮らすことになった。 父に気を遣い、布団に潜りながら静かに泣いた。毎晩泣いた。 きっと静かになんて泣けていなかったと思うけど。 当時には珍しい「父子家庭」になる。 私の人生の狂いは、 きっとここから始まったんだね。
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