2、「父子家庭」

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2、「父子家庭」

父子家庭になり、 市内で転校になったんだ。 新しい学校。そこが私の”居場所”になるといいな。 心配しなくても、すぐに友達が出来たんだ。でもね、友達には嫌われたくなくて、見栄を張りたくて、言いたくなかったから隠してたよ。 「お母さん」がいない真実を。 きっと、現実から目を背けてただけなんだよね。 父子家庭になってからも、母と姉を忘れることは出来ず涙で枕を濡らす日々がしばらくつづいた。 父も、寂しさを紛らわせるためなのか毎晩呑んだくれたり、お姉さんのいるお店に飲みに行ってしまい、兄も6つ離れていたためバイトで家にいなかった。 『独りぼっち』 脳裏に浮かぶこの言葉。
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