3章 氷結

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3章 氷結

暁党は今昔森に陣を構えて八年になる。 集まった孤児の数は百余り。 そのうち忍の出は過半数を占めている。 武士やならず者のの娘、息子が集結して作らろた小さな団体だ。 最小年齢九歳、最高年齢二十歳だと言われている。 暁党の頭は三年前から春日小雪とされていたが、実際の頭は居ない。 初代日乃目が、白夜党の銀矢に追い詰められ、川に転落し、死亡してからのことになる。 小雪のは十六だが、刀の技量は誰よりも上だ。 小雪の参謀には紅葉(くれは)がついている。 頭は欠けても三年間を繋いだのは、小雪と紅葉、そして、周りの孤児だと言えた。 小雪が白夜の血縁者であるということは、十年前から囁かれていたことだ。 しかし、明確な証拠が身に付けていた蜻蛉玉だだけでは決め手とならずに、白夜党から送り込まれる保護忍との対立が続いている。 青葉党はその背景を知り、暁党を抱き込もうとしたが失敗している。今では暁党を潰す方向で計画を目論んでいた。白夜党と青葉党との戦は、いずれ始まったのである。 「厄介なのは、佐久間だけだ」 白夜時宗は七輪を見据えていた。 由紐(ゆお)の息子凍夜は、暗躍部隊を率いて国を破壊している。まだ、三十という歳で暗躍部隊の規模は計り知れない。何より狂犬を操る厄介な笛を受け継いでいる。人間よりも犬の数が多く、本人は深い山奥に出城を構えている有り様だ。
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