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ツ「はいどうもー、よろしくお願いします」
ボ「おー、よう来たなあ」(観客に)
ツ「え?」
ボ「よう来たよう来た、よー来たなあー」(イントネーションなるべくおかしなかんじで)
ツ「どしたおい。なんだそれ」
ボ「何?」
ツ「何、じゃなくて。まんまとこっちのセリフですよ」
ボ「何がよ」
ツ「いや、その「よう来たー」って何」
ボ「似てるでしょ?」
ツ「あ、モノマネ?」
ボ「栃木のじいちゃん」
ツ「おおお、知るよしもない人物」
ボ「実在ですよ?」
ツ「うん、この際実在かどうかって関係ないかな」
ボ「ちょっと、納得行かないんでやり直していい?」
ツ「ん?登場を?」
ボ「そう」
ツ「自由だよね。きらいじゃないけど」
ボ「やり直したい」
ツ「別れ際のカップルみたいなこといい出した。いや、いいけど」
二人、一旦後ろに下がって、拍手を誘いながらまた前に出る
ツ「はいどうもー」
ボ「どうもー」
ツ「ね」
ボ「ちょちょちょ」(拍手を制する)
ツ「お、どしたどした」
ボ「シー!シーだって!」
ツ「何?」
ボ「漫才聞こえないからちょっと静かに」
ツ「くつがえす!」
ボ「ん?」
ツ「漫才の歴史を覆してきた」
ボ「うん」
ツ「いや、ソウじゃなくて」
ボ「鬱?」
ツ「躁鬱の話じゃなくて。何でせっかくもらった拍手制したのよ」
ボ「邪魔だなって」
ツ「邪魔って事ないでしょうよ。お客さんだよ?」
ボ「お客さんでもなんでも、人の仕事の邪魔しちゃいけないって子供の時習わなかった?」
ツ「おっ。正論に見せかけたヤバイ人の理論。違うでしょ?ちょっともう一回出る所やり直してもらっていい?」
ボ「いいよー」
ツ「急に軽くない?いいけど」
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