Love was missing

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ジーッとはるまきをみつめているけんたくん。 もっていたフォークにぐさっとつきさして、じわじわとおくちのほうに……。 「あーっ!!やっぱりムリっ!!」 フォークにささったままのはるまきをなげたけんたくん。 そのままたって、みんながいるほうにはしっていく。 「ちょっとまって!けんたくん!」 わたしもあわてておいかける。 ママたちがビックリしてこっちをみてるよ。 「ママ~!ごめんなさぁい。ぼくね、ママのことだいすきなんだよ。だけどね……はるまきはきらいなんだ。ごめんねママ!」 「あらあら健太。そうだったの?ママ知らなくてお弁当に春巻いれちゃってごめんね。健太は悪くないんだからいいのよ謝らなくて。健太が嫌いな春巻を入れたお母さんが悪いんだから。それじゃ一緒にバナナ食べようか!お母さんが皮むいてあげるから……」 ………………。 けんたくんがすきなのは、わたしじゃなくて、けんたくんのママなんだ。 「あいが……あいが………………」 「どうしたの愛ちゃん。愛ちゃんも一緒に果物食べようか」 「ママ、わたしのあいはどこにいったの?けんたくんって、ママに"きょうちょう"されてるよね」 「ああ、それを言うなら"強調"じゃなくて"調教"でしょ。言い換えれば"飼育"とも言えなくないわね。あれは間違いなくマザコンになるわ。っていうかもうなってる?愛ちゃんも男を見る目を養わないとね……」 わたしの、あいがまいごになりました。 まいごになったついでに、あいをさがしにいこうかとおもいました。 おわり。
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