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「知樹、おはよう!」
「おー、有紗。おはよう。誕生日おめでとう」
「ありがとう! 相変わらず眠そうだね」
「ん、まだ寝てる」
「あははっ、寝ながら大学まで来たの? ある意味、凄いよ」
「だな。最早、特技だよ」
知樹は私が通う国立大学の同じ学部、同じ学年で、私の彼氏だ。
「知樹、今夜バイト? もし、空いてるならお母さんがうちにおいでって」
「……お前、もしかして家帰るつもり?」
「当たり前じゃん」
「付き合って初めての自分の誕生日に?」
「うん」
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