3

1/1
前へ
/11ページ
次へ

3

あっ、塾の時間、急がなきゃ。 あ?足を速めた私の前に猫がいる。 何?この猫、ちょっと目つき悪いし、おかしな柄、前髪を目にかかるくらい長くしてカッコつけてる男子みたい。 頭と顔に人間の髪のように黒い模様があるシロクロの猫だ。 「ニャッ」 こわっ。何、私をニラんでるのよ。 「ハルオ、外に出ちゃダメでしょ。ご飯あげるからおいで」家の中から女の人の声がした。 ハルオ?もしかして春男か春夫かな?私と同じ春に生まれたのかしら? 「ニャー」 あっ目つきが変わった。現金な猫ね。 それにしても猫にハルオなんて名前つけるって変なの。 でも、この家に猫なんていたかな? やばい、塾に遅れる!
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加