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「ちょっと、何か話しなよ」 葵の声のトーンが荒くなった。 「もういいよ、行こう」 結菜はあきらめ口調だ。 咲良は何とか間を取り持とうとしてくれたが、最後にはもう知らないからねと葵たちと一緒に行ってしまった。 私はごめんなさいと言わないと決めただけだった。 それなのに、なぜか言葉が出て来なくなった。 それだけじゃない、唯一の取り柄だった愛想笑いも。
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