7

1/1
前へ
/11ページ
次へ

7

咲良の気持ちを裏切ってしまった。 結局、私は一言も話すことができなかった。 私、病気かもしれない。 でも…気を遣ってくれている咲良には悪いけれど…私はもう一つのことが気になっている。 春男君の髪型は猫のハルオとそっくり。もちろん名前も同じ。まさかとは思うけど気になる。 この角を曲がれば、昨日ハルオがいた家だ。 いたっ。ハルオだ。 「ニャー」 うっ。こっちを向いてハルオが鳴いた。あの目は絶対春男君の目と同じだ。 「ニャッ」 「あっ待って!ハルオ!」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加