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時刻は午前の九時を過ぎた。
従業員たちによって用意された朝食――今朝はパンとハムエッグにコーンポタージュだった――を目の前にして、あたしは落ち着かない気持ちでダイニングを眺め回していた。
あたしの隣には奈子が座り、一つ離れたテーブルには岩瀬さんと西山さんが斜めに向かい合うような位置関係で着席している。
オーナーたち従業員はそれぞれやることがあるのか、調理場や管理室などに散り散りとなり、今は千谷真さんだけが空いているテーブルを拭いたりしているだけだった。
「…………で、どうするつもりなの?」
たぶん、名取さんが全員分の水を運んでくれば朝食の用意は終わりだろう。
食事の前に犯人をはっきりさせるみたいなことを言ったイデアに顔を近づけて、あたしはボソリと話しかけた。
「そうね……名取さんが来たら、他の従業員の人たちを全員集めてもらうよう、お願いしてくれるかしら?」
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