フォロワー～The sky is the limit～(JUNON学園ホラー小説大賞受賞作)

4.二日目③

「いいよ、そんなフォロー」

　本気で言っているわけじゃないと思いながらも嬉しくて、つい顔がにやけてしまう。

　頬が緩んだまま紗名の腕をほどき顔を上げると、ありたまゆり似の店員がレジカウンターの奥でにっこりとほほ笑んだ。

　慌てて真面目な顔をしたけれど、きっとにやけていたのを見られていたと思うとなんとも恥ずかしい。

　僕は店員と目を合わさないまま会計を済ませ、そそくさと店を出た。