4.二日目③

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「それもないわけじゃないけれど、だって彗ちゃん謝るでしょ、彗ちゃんが悪いわけじゃないのに。きっと自分のせいでって悩むから。……ほら、やっぱりそういう顔するもの」  紗名の言う通りだ。僕は落ち込んでいただろう。僕のせいで紗名を嫌な目に遭わせたと。 「ごめん、紗名に嫌な想いをさせて。それに何も気づかなくてごめん。本当は今からでもそいつらを捕まえてやりたいけれど、紗名はそうして欲しくないんだよね」 「もういいの。美月ちゃんもいるし、今は嫌がらせをされたりもしていないから。だからもう謝らないでね」 「うん……」 「あのね、この話をしたのは彗ちゃんを責めたかったんじゃなくて、ただ彗ちゃんのフォロワーの中にだってそういうことをする人がいるってことをわかって欲しかっただけなの。私心配なの。彗ちゃんはフォロワーを増やすことに一生懸命だけれど、増えれば増えるほどよく知らない人が増えていくし、中には彗ちゃんの味方じゃないリミッターだっているかもしれない」 「うん……今回の送信リミッターみたいにね。わかったよ、気をつける」
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