8.続・Melty touch

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今では長男が若頭補佐になって 落ち着いたかと思ってたんだがな。 その長男がここ最近、 物騒な事件に巻き込まれてて。 どうやら前妻が幹部の誰かと組んで、 返り咲きを狙ってるらしい。 …な?いろいろと面倒臭いだろ?」 コクコクと激しく頷く私に、 ナカダ氏は優しく頭を撫でながら言う。 「こんな男でも、いいのか?」 いつも強気なクセに、 捨て犬みたいな目をして訊くから 思わず胸がキュウウウッとする。 「はい、もちろん! だってナカダ氏が 私を守ってくれるのでしょう? だったら私もアナタを守ってあげます。 何でも望むことを言ってください。 …すべて叶えてあげるから」 どこからそんな自信が湧くのか サッパリ分からないけど。 本当に何も怖く無かった。 ナカダ氏は私とは視線を合わさず、 恥ずかしそうにこう答える。 「…望みはたった1つ。 ずっとそばにいてくれ。 リナ、お前がいてくれたら何も要らない」 キュ、キュウウウン。 なんかもう、心臓がバクバクして、 私は思いっきりナカダ氏を抱き締めた。
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