酔った勢いなんです!

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酔った勢いなんです!

殺人的な朝日が俺のアパートに降り注いでいる。 布団に横になっているのに関わらず、昨夜の花見の深酒の所為でぐわんぐわんと頭が揺れる。 中也が「千の天使がバスケットボールする」と言った意味が今ならよく分かる。 この揺れは確かにバスケットボールだ。 ボールは頭の事だと思う。 まさか御開きと言った後に塚本部長が腹踊りをするとは思わなかった。 部長も酔ってたから、思いっきり俺に突っ込んできやがって。 いててて。 あれ、足首捻ったかな。 俺も思わず桜の木の下にいた女の人にしがみついたから、あの人怒っていたな。 ……ん? あれ? あの女の人……桜の木の下……ぶら下がってた? あれ?足、あったかな? いや、あったよ。 だって俺、太ももにしがみついたから。 あれ? 立ち上がった俺が、太ももにしがみついた、よな?
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