彼女の話

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「ごめんなさい。やっぱり、私は――」  がばっとオレは布団から跳ね起きた。オレは目を大きく見開いて、無意識のうちに肩で大きく息をした。 「な、何だ一体・・・」  息を整え、ごくりと唾を飲み込む。全身汗をかいているのが自分でもわかる。オレは枕元に置いているスマホを手に取った。ボタンを押すと時刻は午前5時を指している。 「ああ、もう朝なのか」  いつもなら6時頃まで寝ているが、汗まみれになった状態でもう一度眠るのもどうかと思い、布団から出てシャワーを浴びることにした。  シャワーの熱いお湯を浴びながら、なぜ目が覚めたのかを思い返してみる。 「どう考えたって、あの日のせいだ」  オレは3日前に別れた元カノとの出来事を思い出していた。  3日前、半年付き合っていた彼女から「別れてほしい」と言われた。理由を聞くと「他に好きな人ができた」と。オレとしては結婚前提で付き合っていたつもりでいただけに、ショックを受けていたのだと思う。その後に彼女が何を言っていたのか全然聞いていなかった。ただ、気づいたときには彼女は目の前からいなくなっていた。  オレが考えるに、その時に彼女が言っていた何かしらの言葉が、おそらく夢として表れているのだろう。
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