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「起きていたのか?」
「今ちょうど起きたところだ。何があったんだ?」
「あのな、お前この間彼女と別れたって言ってただろ」
「ああ。別れたその日にお前に言った」
「あの子がさ、3日前の夜からいなくなったらしい」
「どういうことだ?」
「ほら、俺が今付き合っている子、お前の元カノの友達なんだけどさ、その子が昨日、俺に相談してきたんだ。『昨日の夜から友達と連絡がつかない。絶対に返事を欠かさない子だから返事がないのはおかしい。職場も今日無断欠勤している。もしかしたら、あの子独り暮らしだから倒れているかもしれない』って言われてな、仕事が終わってからあの子の家に彼女と行ったんだ。けどな」
「けど?」
「いなかったんだ。どこにも。彼女が言うには、いつも外出するときに持って行っている鞄がないってことだ。実家に連絡を入れてもらったが、帰ってきていないそうだ。なあ、お前のところにあの子から連絡はないのか?」
「いや、オレはあの子と別れてから一度も連絡を取っていないんだ」
「なら、何か心当たりはないのか?あの子が行きそうな場所」
「そうだな・・・何か所か心当たりがあるから、今から探してみる」
「わかった。こっちも探してみる。何かわかったら連絡をくれ」
「ああ」
オレは電話を切った。彼女がいなくなった?なぜ?
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