シェルター

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シェルター

「もうダメだ……隣国まできている。わが国に入ってくるのも時間の問題だ」  エス社長は殺人ウィルスの感染が世界中で急速に広がっているニュースを青ざめた顔で眺めていた。 「やはり押さえ込むのは無理だったみたいですね。今晩にでもニュース速報で流れそうですね。ウィルス感染者入国って」秘書は冷静に言った。 「シェ、シェルターは完成したのか?」エス社長は秘書に詰め寄った。 「ギリギリ間に合いました。5年分の食料を確保しておりますし、水は湧き水をろ過しております。エネルギーは太陽光発電です」 「よくやった! さすが秘書」エス社長は年甲斐もなく跳ねて喜んでいた。
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