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とりあえずファーストコンタクトはこんなもんでいいだろうな。
ふふふ、俺は密かに一つの計画を立てている。
それは、異世界版光源氏物語計画!!
実はこの俺、容姿は悪くない。
なら、今の内から将来有望(容姿的な意味で)な女の子にアタックを掛け、成人したらハーレムを作ってしまおうという、超壮大な計画だ!
つまり、年少期から俺にご執心させ、成人してもそれを維持させていくのだ。
ありがとう女神様、素敵な両親の元に俺を降ろしてくれて!!
まぁ髪が金髪じゃないのは残念だけど、燃えるような赤ってのはそれまた格好良い!
顔は多分父さん譲りかな?
俺も不摂生をしなければ、将来有望だぜ!
ここは三人座れる席で真ん中には俺、左にはリリルが座っている。
つまり、右の席が空いている訳だ。
さてと、誰が座るかなぁ?
お願いします、男は止めて男は止めて!!
「やぁ、ここ空いているみたいだけど、座っていいかい?」
はい、男でした。
まぁ断るつもりはない。
男友達ってのも作った方がいいかなって思ってたしさ。
でも、でも!
やっぱ女の子にサンドイッチされたかったよぉ!!
「僕は《レイ・ゴールドウェイ》だよ。よろしくね」
ゴールドウェイ?
確か、どっかで聞いた事があるなぁ。
……あっ、別の村の田舎貴族の名字がそれだった気がする。
まっ、俺は別に関係ないな。
「俺はハル・ウィードだ、よろしくな!」
俺達は握手を交わす。
こいつ、男だと思うんだけど、男か女かよくわかんないんだよな。
肌は白いし茶髪の髪はさらさら、肩まで位の長さの髪で、うなじ辺りで髪を縛っている。
だけど目からは自信というか、力強さがある。
よく言えば中性的って感じだ。
同じ五歳とは思えない、落ち着いた佇まいだな。
「そっちの女の子もよろしくね」
おおぅ、手慣れた感じでリリルに握手を求めた。
彼女もおどおどしながら短く自身の名前を言って、遠慮しがちで握手した。
対極的な二人だなぁ。
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