第三話 魔法解放!!

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「この後、魔法解放の儀をやるみたいだね」  おっ、マジでか!!  ついにやってきた!! 「いやぁ、もうずっとこの日を楽しみにしてたんだよ、俺! きっと格好良い魔法が使えるに違いない!」 「あはは、どれだけ楽しみにしていたんだい?」  レイが上品に笑う。  リリルも口を押さえてくすくすと笑っている。  いいじゃん、魔法なんて現実世界に住んでいた俺にとっては夢だったんだよ! 「そう言うけどさ、レイやリリルだって魔法使いたいだろ?」 「うん、そうだね」 「う……うん。使えた……ら、生活がきっと……楽になる」  確かに魔法は火属性や水属性が少しでも使えたら、生活が大変楽になる。  俺の父さんと母さんは残念ながら魔法の素質がなかった。だからその身で自給自足を頑張っている訳だ。  リリルの村は、結構生活苦しいのかな?  まぁ俺の場合はユニーク魔法は確定している訳だから、きっと生活の役には立たないんだろうな。  だがその分、きっとすっげぇ魔法が使えるはずだ!  俺達三人が魔法について胸を弾ませながら語り合っていると、一人の女性が入ってきた。  年齢は二十代前半といった所か?  修道服に近い服を着ていて、立ち振舞いも礼儀正しい。  金髪のロングヘアーを三つ編みにしたおさげさんで、眼鏡を掛けている。  クラスの委員長がそのまま成長しました、って感じ。  くっそっ、俺がもう少し早く生まれていればアプローチできたのに!  あっ、俺はこの世界では自分の欲望に忠実に生きようと決めてます。  いいと思ったらYES、嫌だと思ったらNOと言う。思い立ったら即実行!  俺はもうイエスマンじゃないのだ! 「皆さん、お静かに。今日からこのクラスを担任します、《アンナ・レイモンド》です。先生と一緒に楽しく勉強をしましょう!」  アンナ先生がそう言うと、クラスの皆は元気よく「はーい!」と答える。  俺は精神年齢が四十歳だから、それは流石に出来なかった。 「では皆さん揃っているようなので、この後魔法解放の儀を行いますね?」  アンナ先生がそう言った途端、クラスの皆がいてもたってもいられない感じにソワソワし始めた。  うん、わかるぞ皆! 俺だってワクワクしてんだから!
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