第五話 俺の魔法は、シャボン玉……

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「うわっ、何するんだ!」 「は、ハル君?」 「ははっ、俺はツいてる! 入学早々最高の友達が二人も出来たんだからさ!」 「と、友達?」 「ありゃ、俺が勝手に友達って思ってたパターンかな? なら改めて俺と友達になってくれ、リリルとレイ!」  俺は二人の顔を交互に見た。  うん、嫌そうな顔はしてねぇな。  もし嫌そうな顔してたら、おじさん傷付く。  結構俺、メンタル弱いんだぜ?  するとレイが、「ぷっ」と吹き出し小さく笑い始めた。 「あははっ、こんなに面白い男の子は初めてだよ! 喜んで、お友達になろう!!」  レイが俺に握手を求めてきた。  さっすが貴族! しっかり友情を形にして表現してきやがった。  人間、何だかんだで目に見えない『人間の関係性』を何とか形にしたいからな。  俺はにかっと笑って、握手をがっちりした。  リリルも、声を振り絞りながら、赤面しつつ言った。 「わ、私も……話してて楽しいし、こん、な私に……『しゃきっと喋れよ、キョドり女』って言ってこないのが、嬉しい」  あ?  誰だ、可愛いリリルにそんなふざけた事抜かしたガキは!  それが可愛いのがわからんとは、やっぱりガキだな、所詮は!  ……後で誰かわかったら、蹴飛ばしてやる。  まぁそれは置いておいて。  リリルも遠慮しがちに握手を求めてきた。  小さい手だなぁ。  彼女のそんな手をがっちり握り、強い友情の証として握手をした。  その時、リリルは満面の笑みを見せてくれた。  そうだよ、女の子はやっぱり笑顔が一番だぜ!  さぁ、頑張って授業を受けてやろうじゃないか!!
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