11人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
「ごほん! さて、貴方は亡くなられてしまい、次の生を決めなくてはいけません」
あっ、そうなんだ。
輪廻転生って言葉があるが、本当だったのね。
でさ、どうやって決めるのさ。
「はい、貴方が生前に行った行動をポイント化し、それを元に来世を決めます」
俺の行動がポイント化かぁ。
怖くもあり、ちょっと楽しみでもあるなぁ。
「では、まず貴方のポイントを発表しましょう」
おおぅ、女神様の後光が半端なく輝く。
眩しい、マジ眩しい!
「貴方のポイントは…………」
俺の、ポイントは?
「四捨五入して、560000ポイントです」
おおっ!
……って、それは多いの?
「かなり多い部類でしょう。基準としてはどれだけ世の中の為に行動したかです。貴方は作曲家として、ネット上でも企業でも多数の楽曲を発表しました。それらは人の心を豊かにし、企業の商品イメージを良くした物でした」
……何だろう、神様にそう言われるとすっげぇ嬉しいな。
そっか、俺の楽曲は世の中に役に立ってたか。
「マイナスポイントとしては、伴侶を持たなかった事ですね」
はいはいはいはい!
どうせ俺は童貞ですよ!
わるぅござんしたね!!
しかたねぇじゃん、作曲が楽しくて仕事してたら、女っ気全くなくなったんだしさ。
「伴侶を持っていたら、プラス10000ポイントでした」
何気に高いな!
そっか、相手を幸せにしていたら、そのポイントが付いたんだろうな。
まぁいいや!
女神様、このポイントでさっさと来世を決めたいから、システム教えてくれよ。
「……ポジティブですね。大抵の方はまだ死を受け止めきれずに嘆いているのですが……」
だって死んじまったら仕方ないじゃん。
でもご丁寧に来世を用意してくれてるんだから、落ち込んでいるのも勿体ないべ?
ならさっさと俺は来世へと旅立ちたい訳よ。
「面白い方ですね、貴方は」
おう、取引相手にもよく言われたわ、その言葉!
じゃあ簡潔にシステム説明よろしく!
「では説明します。まず貴方は手持ちのポイントで『来世の世界』、『人種・才能・技能』、『特殊能力』を購入します。それが確定し次第、来世へと旅立っていただきます」
非常に分かりやすいな!
じゃあちゃちゃっと進めようぜ!
最初のコメントを投稿しよう!