第五話 俺の魔法は、シャボン玉……

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「ハル君、まずは心を落ち着かせてください。すると回りの音が気にならなくなり、自分の心臓の音だけが聞こえるようになるでしょう」  そこまで集中するのか。  でも俺は、集中に関しては前世から得意なのだよ!  ……それで死んじまったけど。 「それが魔力瞑想の第一段階です。第二段階になると血が血管を流れている音が聞こえるようになります。そして魔法解放出来ている人は、血液と一緒に流れている魔力を感じられます。それらを外に放出するイメージをしてください」  マジか!  相当集中しないと、その第二段階に行けないって事だな。  オーケー、やってやろうじゃん!!  ……  …………  ………………  どくん、どくん。  心臓の音が聞こえた。  何だろう、心臓の鼓動って落ち着くな。  一定のリズムで刻まれていて、心地良い。  どくん、さーっ、どくん、さーっ。  そして心臓が動く度に、何かが流れる音がした。  そっか、血液が流れる音か。  全身に血が巡る音なんだな、これが。  すると、血管の中に光り輝くものが認識できた。  直感でわかった。これが魔力だ。
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