第二話 俺、学校に行く

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 さらにさくっと一年が経過して、俺は二歳になった。  ここで初めて父さんと母さんのプロフィールを知る事となった。  まず父さんは、《ロナウド・ウィード》。現在三十歳だ。そうは見えず、二十代前半って言っても通じる顔作りだ。  髪は燃えるような赤で、若そうな顔立ちにしては身体が引き締まっている。  父さんの書籍に忍び込んだ時に日記を発見したんだけど、どうやら昔剣一本でそれなりに名が知れた剣士系冒険者だったらしい。  母さんと結婚を機に冒険者を止め、現在は農作業と狩りで家庭を支えている。  母さんは、《リリー・ウィード》。現在二十八歳で、金髪の美女だ。ちょっと女神様に似ている。  俺が赤ちゃんの時には、その素晴らしいおっぱいにはお世話になりました!  ……母乳は意外と不味かったけど、不思議と元気になるから我慢して飲んでた。  おっぱいも合法的に揉めるしね!  父さんの日記曰く、母さんは普通の村娘で、魔物に襲われた所を父さんが颯爽と救う。  それがきっかけで交際をスタート、そしてそのまま結婚して俺を出産した訳だ。  そうそう、俺は簡単ながら言葉を話し始めた。  本当はペラペラに喋れるのだが、あまりに喋りすぎて両親に気持ち悪く思われるのも嫌だしな。  何だかんだで、俺はこの人達を大事な親として見ている。  だから嫌われたくないんだよね。  後はわかった事が、この世界の時間は前世と同じ二十四時間。そして一年は三百六十五日だということだ。  これは正直ありがたい事実だった。  そして俺は三歳になった。  父さんはよく庭で、剣の素振りをしている。  俺も真似をして素振りをやってみると、父さんが嬉しそうに俺の頭を撫でた。 「お前も男だ、大事な人位はせめて守れるようになるんだぜ?」 「うん!」  父さんはにかっとした笑顔を俺に向けてくれた。  何か、こういうの嬉しいな。  この頃から、俺は父さんに剣術の稽古をしてもらった。  いやぁ、ポイントで購入した技能、『剣と魔法の成長率特大アップ』のおかげで飲み込みはかなり良い!  結構父さんの剣術を吸収していってると自負しているぜ!  はっはっは、俺の才能が怖い!
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