以心伝心

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突然隣の男が私の太股を触った。 「きゃーっ。痴漢!」 私は大声を出した。 車内の人はいっせいにこちらを見た。 「違うよ。誤解しないで。僕の鞄が当たっただけだよ」 隣に座ってたのは同じ歳位の男の子だった。 「あ、ごめんなさい」 私は男の子に謝った。 「いいよ。別に。一人なの?何処に行くの?」 「え?決めてなくて。何となく電車に乗ったの。何だか気持ちが、くさくさしてて」 「そうなんだ。僕も似たようなもんだよ。あ、僕、〇〇高校の川崎浩平です」 「え?高校同じだね。私は橘愛梨です」 「僕、君の事知ってるよ。隣のクラスだったから」 「え?そう?」
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