第3章 犬猿の仲

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…… 『おい!大丈夫か?!』 『…うぐっ』 『しっかりしろ!おい!』 『おい!落ち着け東條!』 ~~~~~~~~~~ 『そんな…嘘だろ…?』 『…もう俺の体は野球が出来ないみたいなんだ』 『…!』 俺の責任だ…! …… 『はっ…!』 『…またあの夢か…』 『俺のせいであいつは…』 ~~~~~~~~ 『…もう野球は捨てたんだ。だから…』 そう、だからもう過去の事は… カキーン! カキーン! 『ソフト部か…朝から頑張…!』 虎太郎『よし!ラスト!』 あおい『いくよ!』シュッ! カキィィィン! 奥居『おーおー飛ばすねぇ…』 友沢『流石だな』 矢部『本当に木製バットで打ってるんでやんすね~…』 虎太郎『あおいサンキュー!クールダウンしようぜ』 あおい『オッケー♪』 …… 『野球部…恋恋には野球部はなかったはずじゃ…』 そういえば、誰かがこんな噂をしてたのを聞いた。 この恋恋に野球部を作って、甲子園優勝をするとか無謀な事を言ってる奴がいるって……。 『あいつが…』 でも、俺には関係ない事だ。 俺はもう野球から離れたんだ…! ~~~~~~~~~~~ 甲子園優勝… なら何故1から野球部を作る必要があるんだ… ドンっ! そんな事を考えていると誰かにぶつかってしまった。 『あ、すいません…!』 こいつは…! 虎太郎『おっと…君こそ大丈夫か?』 『あ、いえ、僕はなんとも…』 虎太郎『そうか、なら良かった。こちらこそすまないな』 『いえ、僕も少し考え事しながら歩いてたもんですから、すいません』 虎太郎『気にしないでくれ、じゃあな』 虎太郎はそのまま去っていた。 『…あいつ実力は並大抵どころじゃないな』 『…あ!いけない、いけない。悪い癖だ…』 …… 虎太郎『…さっきのやつ、ただ者じゃないな…』 虎太郎『…恐らく、右投左打…ポジションはサード、恐らくファーストも…』 虎太郎『パワーヒッタータイプのバッター……』 虎太郎も同様に彼の実力を見抜いていた。
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