終幕は理不尽に。

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アクビ……感染る……呼吸器の異常…… 不意にバラバラだった記憶の欠片が繋がり始めた。 周りの情景が色を失い時間が止まったように、僕の耳には何も入らなくなる。 そして、せわしなく回転する脳内は情報を繋いでいく。 ……もし……もしもだ。 僕のこのアクビが、感染症の症状だとしたら。 呼吸器の異常を起こす感染症だとしたら。 きっと感染源となるキャリアがいて……。 そのキャリアと言うのは……もしかして……いや間違いなく……。 ーーそれは僕。
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