第1章

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「ウウウ…………」 「ごめんな」 「ヒィィィーーーー」 「辛いだろうが我慢してくれ」 「アアァァァ…………」 「すまない」 各部屋を回り、謝罪しながら子供達に薬を塗布する。 私は学園の学生寮を預かる寮監として、寮で生活する子供達の健康には気を付けていた。 多数の子供達が集団で生活する場所の為、たった1人でも罹患すると瞬く間に集団感染に至る。 だから、帰寮したら手を洗いうがいをする事を規則の1つに定めた。 お陰で冬の間流行していた、インフルエンザやノロウイルスの罹患者を1人も出さずに済んだ。 それなのに、それなのに。 脱衣所の足拭きマットの交換を忘れたばかりに、入寮している子供達全員が水虫になってしまった。
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