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「だからさぁ、俺、なんだか、
あの頃のことを思い出したりして、
一緒に切なくなっちゃったりしてさぁ…」
「うん」
「でも、ほら、今こうして俺たちは一緒にいられるだろ?
だから、その女の子にも、
その事を伝えて、元気付けてあげたくなったんだ」
「うんうん……それで、なんて言ってあげたの?」
「大好きだって事をずっと忘れずにいたら、
きっと二人は、また巡り会えるから
って、言ってあげた」
「へぇ…いいんじゃない」
「それがさぁ、その女の子、
『 彼は頭が悪いから、
きっとあたしの事を忘れちゃうもん! 』
って、言うんだよ」
「あはははっ!
それも、私たちと一緒じゃない!」
「だろ?
なんか、俺が君に言われた時の事を思い出しちゃって……
ホント、人ごとと思えなかったよ」
「だろうね、それは!うふふふっ!
それで、あなたはなんて言ったの?」
「そんな事はない!
俺も、どうしようもなくバカだったけど、
大好きな人を忘れる事なんか、
とても出来なかった!
って」
「ヒューヒューだよ!……嬉しい事を言ってくれますね」
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