第一章 日常 2011年その二

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駅前。 地方最大の都市の最大の駅ということもあり土日には賑わいを見せる。 もともと人混みが、あの黒くてカサカサ動くGの次ぐらいに嫌いな俺にとっては生き地獄にも等しい場所である。 しかし、 俺「♪♪♪」 上機嫌だった。 というのも今日は彼女、ユキとのデートの日。 ユキに最後に会ったのはあの震災の安否を確認しに来たときで、それ以来俺の新生活の準備や新しい仕事に慣れるので忙しくなかなか会えずにいた。 ユキの方もGW明けから学校がやっと始まったということもあり、忙しかった。 というわけで5月も中頃。ようやくデートにこぎ着けられた俺は上機嫌だった。 多分Red Bullを飲まなくても羽が生えていたと思うwww この時の俺は、上機嫌も上機嫌。 普段なら受け取りも見向きもしないティッシュ配りを受け取りニッコリ微笑むくらいには上機嫌。 それがあと10分後には落胆するとも知らずに…………。 拓ぼん「ハローエヴリワンっぐはぁっ!」 俺「ハロー糞野郎。そして、グッバイ」 ユキ「ポン!お巡りさんこっち見てる!めっちゃ見てるから!」 俺「大丈夫だよユキ。1分もかかんないから」 拓ぼん「ちょwwwwww1分で殺られちゃうんですかwwww料理されちゃうんですかwwwwキューピーでも三分間かかるのにwwww」 ユキ「はい、事前に用意していたご飯ですって出してくる時点でもう三分じゃ無理だけどねw」 どうしてこうなった…………!
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